【耳マーク啓発動画三部作その②】
「耳のマークと歩む道」
この動画は、三部作の中では最初に作ったので本当はこれが「その①」なのです。
この歌の動画を見た友人たちは、「難聴で悲しい思いをしている人に、筆談をしてあげることが大事なんだね。すごく素敵な歌。すごくこの女性の気持ちが伝わった」と言ってくれました。
まだの人はぜひ聞いてくださいね。
作品は通常のお絵かきムービーとは違い、紙芝居形式の動画にして、歌詞を縦書きで歌に合わせて入れています。
穏やかにゆっくり流れるような曲と歌詞の雰囲気を大事にしました。
この歌が最初に届いたとき、その優しく美しいメロディと歌詞を聴きいていると、
愛らしく美しい女性の姿が浮かんできたので、その女性を主人公にしてみました。
この主人公の女性は、世界中に溢れているはずの音を、微かに補聴器から感じ取ろうとしています。もしかしたら、子どもの頃は今よりもう少し聞こえていたのかもしれません。
一番の歌詞の表現に
ことり飛び交う風の音
木の葉に落ちる雨の音
とあります。
なんて美しい歌詞なのでしょう。
聞きたくても聞こえない音への憧れを、こんなにも美しくも切ない歌詞にこめていることに感動しました。
そして、続く2番の歌詞。
コロコロ転がる笑い声
ほほを濡らしてゆく涙
可愛い子どもの靴音や笑い声は微かに聞こえていたか、あるいは聞こえていないかかもしれません。
でもきっと、お話しする可愛い声をちゃんと聞き取ってあげることができなくて、
悲しい思いをしたのではないかと思いました。
私の夫は高度難聴だったので、子どもの笑い声はかすかに聞こえても、お話しする可愛い声も聞き取れず、何を言っているか通じないので身振りや私の通訳でやり取りしていましたが、きっとその声を聞いてお話ししたかったと思います。
その後に続く、場面は日常の中の耳マークが支えてくれた場面を想像して、
薬局で薬を受け取るときに笑顔で筆談してくれるシーンにしました。
些細な嬉しい日常の出来事が、勇気になり、自分の中の生きる力を呼び起こしてくれた。
それをこの一場面にそんな思いを込めて描いた絵です。
耳のマークと共にゆく
耳のマークが開く道
作詞の舛田さんも、きっとそんな想いでこの歌詞を書き、作曲の大山さん自身も同じ想いで、この美しい曲を作られたのだと思いました。
その切なくて美しいこの歌詞と曲を表現できる動画にしたいという、私の想いが伝わっていたら嬉しいです。
聞こえにくいことで、社会の中で辛い思いをするたび自信を失い、
人と接することが怖くなり、閉じこもりがちになる難聴者は多いです。
耳マークがたくさんの場所に置かれ、たくさんの人が、耳が聞こえない、聞こえにくい事で
社会の中で困ったり悲しい思いをしている人がたくさんいるんだなと、この歌を通して伝わると幸いです。
お絵かきクリエイターやまのみのり(やまみのクリエイト)
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